脳梗塞でめまいが…:日常生活をもっと快適に過ごすために
はじめに
脳梗塞後遺症のめまいとは?
脳梗塞の後、脳の損傷により平衡感覚を司る部分がうまく働かなくなり、めまいを感じることがあります。脳のどの部分が損傷するかによって、回転するようなめまい、ふらふらするようなめまいなど、症状は様々です。立ちくらみやふらつき感も、脳梗塞後遺症のめまいに含まれます。脳の血流が悪くなることで、めまいを感じやすくなることもあります。
なぜめまいが起こるの?
めまいの原因は多岐にわたります。めまいは、単に「目が回る」という感覚だけでなく、その原因は非常に多様です。一般的には、内耳の異常が原因とされることが多いですが、脳の異常、特に脳梗塞も重要な原因の一つです。
脳梗塞とめまいの深い関係
脳梗塞は、脳の血管が詰まり、脳の組織が壊死してしまう病気です。脳のどの部分が障害されるかによって、様々な症状が現れます。特に、小脳や脳幹といった、平衡感覚を司る部位で脳梗塞が起こると、めまい、ふらつき、平衡感覚の低下といった症状が顕著に現れます。
脳梗塞によるめまいの特徴としては、
- 回転性のめまい: 周りがぐるぐる回っているように感じる
- ふらつき: 歩行が不安定になる
- 平衡感覚の低下: 立っていられない、座っていられない
- 他の症状: 吐き気、嘔吐、頭痛、手足の痺れなど
が挙げられます。これらの症状は、脳梗塞の部位やその大きさによって、程度や組み合わせが異なります。
めまいの種類と症状
めまいの種類
大きく分けると、以下の3つの種類があります。
回転性めまい
特徴: 周囲がグルグル回っているような、船酔いのような感覚。
原因: 三半規管などの内耳の異常、小脳の病気など。
伴う症状: 吐き気、嘔吐、平衡感覚の喪失。
非回転性めまい
特徴: ふわふわする、ふらつく、立ちくらみなど、回転感はない。
原因: 脳血管障害、自律神経失調症、貧血など。
伴う症状: 頭痛、耳鳴り、視覚障害など。
体性感覚性めまい
特徴: 体が不安定で、どこかに引っ張られるような感覚。
原因: 関節や筋肉の異常、神経の障害など。
立ちくらみとめまいの簡単な見分け方
立ちくらみは、主に体勢の変化による血圧の低下が原因で起こる、ふらつき感や目眩のことです。立ち上がったり、急に動いたりしたときに起こりやすく、比較的短時間で回復します。
一方、めまいは、原因が様々で、内耳の異常、脳の病気などが考えられます。回転感や浮遊感など、立ちくらみよりも強い感覚を伴うことが多く、症状も様々です。
立ちくらみの特徴
原因: 体勢の変化による血圧の低下
症状: ふらつき感、目眩
持続時間: 比較的短い
伴う症状: 冷や汗など
めまいの特徴
原因: 内耳の異常、脳の病気など
症状: 回転感、浮遊感、ふらつき感、吐き気、嘔吐、頭痛など
持続時間: 数分から数時間、または慢性的に続く場合も
種類: 回転性めまい、非回転性めまい、体性感覚性めまいなど
脳梗塞によるめまいの特徴
脳梗塞によるめまいは、他のめまいに比べて、以下の特徴があります。
回転性の激しいめまい: 周りがぐるぐる回るような強い回転感が特徴です。
歩行困難: めまいのため、ふらついて歩けなくなったり、平衡感覚が失われたりします。
嘔吐: めまいに伴い、吐き気を催すことがあります。
他の神経症状: めまいの他に、片麻痺、言語障害、しびれ感などの神経症状が伴うことがあります。
治療法は?
脳梗塞によるめまいは、脳の特定の部位に血液が流れなくなり、その機能が損なわれることで起こります。治療は、脳梗塞そのものを治療し、脳の機能回復を促すことが目的となります。
急性期治療
血栓溶解療法: 脳梗塞を起こした血栓を溶かす治療法です。発症から数時間以内の早期治療が効果的です。
抗血栓薬: 血液をサラサラにする薬で、血栓の再発を防ぎます。
血圧管理: 高血圧は脳梗塞のリスクを高めるため、血圧を適切に管理することが重要です。
脂質異常症の治療: 高脂血症も脳梗塞のリスクを高めるため、治療が必要です。
慢性期治療
リハビリテーション: 物理療法士によるリハビリテーションで、平衡感覚の回復を促します。
薬物療法: めまいの症状を緩和するための薬物療法を行います。
生活習慣の改善: 禁煙、食生活の改善、適度な運動など、生活習慣を改善することで再発を防ぎます。
早期治療の重要性
脳梗塞は時間との勝負です。症状が出たらすぐに医療機関を受診することが大切です。治療効果は個人差が大きいため、医師の指示に従って治療を続けることが重要です。脳梗塞は、麻痺や言語障害などの合併症を引き起こす可能性があります。脳梗塞の治療は、急性期だけでなく、慢性期まで長期的なケアが必要になります。
治療を受ける上での注意点
専門医の診断: めまいの原因を特定するためには、脳神経外科医や神経内科医などの専門医による診断が必要です。
複数の医療機関での連携: 脳梗塞の治療は、神経内科、脳神経外科、リハビリテーション科など、複数の診療科の連携が重要です。
患者さんの協力: 治療効果を高めるためには、患者さん自身の積極的な治療への協力が不可欠です。
日常生活で気をつけたいこと
脳梗塞後遺症の中でも、麻痺やめまいは転倒リスクに気をつけなければなりません。転倒により、脳出血や、骨折等、さらなる機能低下に繋がる事もあります。
転倒リスクを下げる3つの工夫
1.姿勢改善で、安定を図る
脳梗塞後のめまいと姿勢
脳梗塞を経験された方の中には、めまいを感じている方もいらっしゃると思います。このめまいは、脳の損傷により、平衡感覚を司る部分が影響を受けていることが原因の一つです。
なぜ姿勢が大切なの?
脳梗塞により、バランス感覚が乱れると、ちょっとした体の傾きや動きでもめまいを感じやすくなります。良い姿勢を保つことで、このバランスの乱れを少しでも改善し、めまいを軽減することができます。また、適切な姿勢は、転倒のリスクを減らすことにもつながります。
姿勢で気をつけたいこと
猫背を避け、背筋を伸ばす: 猫背になると、体の中心線がずれてしまい、バランスを崩しやすくなります。
顎をひき、顔を正面に向ける: 顎を上げたり、顔を横に向けたりすると、首や肩に余計な負担がかかり、めまいを感じやすくなることがあります。
2.動作改善で、安定を図る工夫。
ゆっくりと動く: 急な動きは、内耳の平衡感覚を刺激し、めまいを誘発することがあります。ゆっくりと、滑らかに体を動かすようにしましょう。
座るときは、背もたれのある椅子を選び、背もたれにしっかりと体をあずける: ソファやベッドなど、柔らかい場所に座る場合は、体を支えられるようにクッションなどを使いましょう。
立ち上がる際は、ゆっくりと立ち上がり、数秒間静止してから歩き出す: 急に立ち上がると、血圧が低下し、めまいを感じることがあります。
・めまいがマシな動作をチェック
回旋、臥位、起き上がり、座位、立ち上がり等、めまいが起きにくい動きや方向を細かくチェックしましょう。
3.介護用品やクッション利用で、安定を図る工夫。
ケアマネジャーや介護用品の担当者に、相談し、車椅子や、手すり、タッチアップ、クッションの効果的な使用で転倒リスクを軽減しましょう。
その他の注意点
立ちくらみを防ぐ: 長時間同じ姿勢でいるのを避け、こまめに休憩を取りましょう。
滑りやすい場所を避ける: 浴室や廊下など、滑りやすい場所では、十分に注意しましょう。
夜間は、足元に注意して歩く: 夜間は、足元が見えにくいため、転倒のリスクが高まります。
脳梗塞後のめまいは、適切な姿勢を保つことで、症状を軽減することができます。ご自身の状態に合わせて、無理のない範囲で姿勢に気をつけ、快適な生活を送るようにしましょう。
まとめ
脳梗塞によるめまいは、患者さんだけでなく、周囲の方々にも大きな影響を与えます。しかし、適切なサポートを行うことで、患者さんの回復を促し、より良い生活を送ることができるようになります。
もし、ご自身が脳梗塞の患者さんをサポートされている場合は、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
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